<事の始め>
そもそも「お経の達人」を作るきっかけになったのは、
「了法寺ラヂヲ」のゲストで音楽サークルIOSYSYさんの夕野ヨシミ氏に来ていただいた時に
「以前IOSYSでミニゲームを作った事がありますよ」と言う発言からでした。
当時(2012年4月ごろ)夏コミの企業ブースが受かり、何を販売しようかと話しあっていたのですが、
「新曲出すだけだとインパクトないよねー」と言うことで何か、良いアイデアは無いかと意見を出しあっていました。
そんな時に夕野さんがミニゲームの話を持ち出したので、
話題になった「寺ズッキュン」や新曲を含めた音ゲーが良いのではないかと話が進み、
「寺だから”お経の達人”なんて笑っちゃうよね」という冗談から制作が始まっています。
コンセプトは「”○○の達人”の様に作る」でした。
<ゲームの特許>
はっきり言って意識の片隅にもなかったです!
なんせ、”ストII”や”鉄拳”や”ヴァーチャ”などあって
レースゲームに至っては、画面を見ただけでは何のゲームやら区別ができないくらいなので、
「そんなものあるの?」と言うのが感想です。
「お経の達人」は、タイトルがタイトルなので苦情が来るかもとは思っていましたが、
よもや、販売前日の夕方に「特許侵害」であのような通達が来るとは…
<特許侵害の通達>
販売開始の前日はコミケの準備でスタッフはビックサイトに居たのですが、
住職から「何かゲームの販売停止を求める封書が来ている」と携帯に連絡を受けました。
詳しい内容を聞けなかったので、八王子まで戻って内容を見る事が出来たのは夜の10時ごろです。
封書の中には「通知書」と書かれたA4の紙一枚と、20ページほどの特許の内容をプリントアウトした物でした。
通知書の内容は「お経の達人体験版」と「お経の達人」が、当社の特許権の特許請求範囲に属する蓋然性が極めて高いものと思料いたし、仕様変更又は、配信・販売の中止を求めます(概略)と言うものです。
「かなり雑だなー」「機械的に送られてきたものかな?」と思いました。
何故かと言いますと。了法寺のホームページの連絡先には「法事・祈祷などお寺の業務のお問い合わせ」お寺、
「当ホームページ及び看板・キャラクター・出演依頼などのお問い合わせ」は株式会社八福へと書いてあります。
多分、送った方はGoogleなどで了法寺を検索して出てきた住所に発送したのでしょう。
また、通知書に会社と会社の住所、部署、担当者の名前は書いてあるのですが、担当部署の電話番号、メールアドレスなどは無かったので「お経の達人」の様な類似したソフトについて一律に送っている物なのかな?と思いました。
意外だったのですが「お経の達人」と言う商品名には突っ込んでいない事です。
実は苦情が来るなら、このネーミングに来るのではと思っていたのですが…
結局、法的効力の確認をする時間がなかったことと、コミックマーケットの評判を落とすような真似をすると沢山の方に迷惑がかかるので販売は取りやめました。
また、「仕様変更又は、配信・販売の中止を求めます」と言っているので、「仕様変更」の方で再度販売を計画する事にしました。
<その他の特許>
こちらからは何も言われていないのですが、
音ゲーの根幹的特許はヤマハさんがお持ちのようで、特許侵害の騒ぎがあって以降、沢山の方に教えてもらい初めて知りました。
「お経の達人」は、おもいっきりこの特許に抵触しています。(特許第3058051号)
PSVitaの初音ミクProject DIVAはヤマハさん特許を上手く回避していてすごく感心しました。
「お経の達人」の仕様変更ですが、販売できなかった製品のイメージをできるだけ残したいとは思っているので、ヤマハさんに許可を得ようと思っています。
最近、アップルとサムソンの特許問題が良くニュースになっていて興味深い分野で、面白そうなので前向きに検討していきたいと考えています。
ゲームの特許に詳しい方がいらっしゃいましたら、是非ご意見ください。
≫次回は、お経の達人再生計画 1回目は「反省会議」の予定です。
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